ゴブリンスレイヤー

1話は劣化版喰霊零みたいで、最悪。

敵の造形もゴブリンしかないため、みてて面白くない。

エログロの衝撃を評価する向きがあるらしいが、普通に考えて、新版ベルセルクで見たばっかでは?敵もゴブリンだし。

ただ、2話以降は一気にみてしまうぐらい面白い。特に、ゴブリンの存在の位置づけが絶妙。

ゴブリンが社会的共通認識において弱きものとされていることで起きてしまった登場人物たちの悲劇の物語がベース。

男性にとっては、油断の象徴。女性にとっては、公的にできないような私的なトラウマ。

異世界系あるいはMMO的ゲーム次元においての強さとは、そのルール=社会的共通認識に則ったものである。用意されたゲームの中で上を目指すこと。そこでの評価基準は、成功-失敗の軸しかない。

しかし、ゴブリンスレイヤーは、そうしたゲーム自体を無視し、ひたすらゴブリンを殺し続けることで、失敗してしまうかもという恐怖としてその世界に取り憑く亡霊たちを祓い続けるのである。

一方、ゴブリンに執着してしまうことで病的になっていくゴブリンスレイヤー自身も、仲間たちとの交流を通じ、そのトラウマを克服していくのであろう。

共通のものがないということで連帯していく主人公のパーティーを見ているだけで楽しい作品である。

というか、逆スターウォーズみたいになっていて、主人公たち以外ほぼ人間なんだよなぁ。

 

ゴブリンスレイヤーは、ゴブリンに生成することで、徹底的なゴブリンの殺害を可能にする。その営みは、ゴブリンへと生成した自身の破壊によって達成されるはずである。